こうえんにっき
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セイタカアワダチソウと秋の景色
だんだんと冬が近づいてきましたねー。急に寒くなったので、秋をすっとばしたような感じがします。。
今日はセイタカアワダチソウという植物をご紹介します。
みなさんもよく知っているかと思います。名前は知らなくても見たことがあるはず!
毎年秋ごろに花を咲かせます。道端や、川原の草っぱらでこの植物の群落をよく見かけると思います。
さて、このセイタカアワダチソウなんですが、実は外来種でもともと日本にあった植物ではありません。北アメリカ原産の植物なんだそうです。
ちょっと話が変わるんですけど、ススキってご存知ですよね。日本の秋を代表する植物のひとつです。
秋のお月見といえば、真ん丸お月様にお団子+ススキなイメージですよね!
そんなススキですが、さっきご紹介したセイタカアワダチソウと、生えてくる場所がよく似ているのです。ということは・・・生える場所の取り合いが起きてしまうわけです。
ここでススキが勝てばいいのですが、セイタカアワダチソウは、旺盛な繁殖力に加え、根っこからまわりの植物の生長を邪魔する「アレロパシー物質」を出すので、ススキは負けてしまいます。
すると、ススキ野原がセイタカアワダチソウ野原に変わってしまうのです。。
このままセイタカアワダチソウが増え続けて、ススキも含む、在来の植物の生える場所を奪ってしまうと、どこもかしこもセイタカアワダチソウだらけになったらどうでしょう、、
きっと私達になじみのある秋の風景はすっかり変わってしまうと思います。
少し前に「生物多様性」の話を「こうえんにっき」に書いたんですが、この外来種の話もそこにつながります。
多種多様な生き物が作り出しているこの景色が、ある数種類の外来生物や、人の手による環境破壊で失われると・・・どこもかしこも似たような環境の、似たような景色になってしまうと考えられています。それってすごく寂しいと思います。
あんまり想像したくないですね。。
「花鳥風月」なんて素敵な言葉もあるくらい、美しい自然とその景色に親しんできた日本です。これからもその自然が失われないように私たちの手で守っていきたいですね!
むら